あきらめない、その思いだけが、生きる勇気だった12年間。。あなただったら耐えられますか?
アカデミー賞受賞【それでも夜は明ける】を鑑賞
1841年、まだ奴隷制廃止以前のアメリカで、自由の身でありながら拉致され、南部の綿花農園で奴隷生活を12年間も強いられた1人の黒人男性を描いた実話だ。
いまの日本は確かに問題だらけだ、政権のブレ、景気の低迷、国会では日々政治家達の言い合いが始まる。
ただ、まだまだ日本は裕福で、僕たちは恵まれていたんだと気付かされる作品だ。
黒人と、白人、肌の色が違うだけで、ここまでの差別。
もはや人の扱いではない。
僕らは黄色人種だが、もしも日本にも違う複数の肌色の人間がいたらどうなっていたのだろうか。
そして僕はそのとき、正しい行動をとれるだろうか。
このジャンルを取り上げた映画は多い。
いまこうやって、映画として見ることで、思うものは沢山あるが、実際自分はどんな行動をとるかを考えると、少しゾッとしてしまう。
そして、心を打たれたのが主人公の家族への愛だ。
劇中は白人からの仕打ちのイメージが強く、主人公と家族の内容はそこまで多くはないのだが、その一つ一つのシーンや表情、感情深いセリフから、主人公の家族への想いが感じ取れる。
僕自身が、もし過酷な状況に陥ったとき、同じように家族を想い信じ続けることができるだろうかと、考えさせられる作品だった。
鑑賞後ひとこと
たとえ明日が曇りでも、夜よりは明るいのだから
どこかで聞いたこんなセリフが頭によみがえった作品でした。
作品情報
1841年、奴隷制廃止以前のニューヨーク、家族と一緒に幸せに暮らしていた黒人音楽家ソロモン(キウェテル・イジョフォー)は、ある日突然拉致され、奴 隷として南部の綿花農園に売られてしまう。狂信的な選民主義者エップス(マイケル・ファスベンダー)ら白人たちの非道な仕打ちに虐げられながらも、彼は自 身の尊厳を守り続ける。やがて12年の歳月が流れ、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バス(ブラッド・ピット)と出会い……。